稲垣さんのひと手間講座を間近で学ぶべく、お客さまがステージの周りに集結。みんなの熱気がほとばしる中、稲垣さんが語ってくれたおむすびをおいしくするひと手間……それは、とってもシンプルな3つのポイントにあることが判明しました。
ポイント1 具はおむすびの中に入れず、上に乗せる
そうすることで傷みにくくなる上、白いご飯の上に具材が載ることでジュエリーのように映えるフォトジェニック効果も!
ポイント2 炊きたてのご飯を少し蒸らした状態で握る
炊きたてのご飯は水分量が多いので、ふんわり柔らかく握れるそう。ただし炊きたてのご飯をそのまま使うとやけどしてしまうので、少し蒸らしたものを使いましょう。
ポイント3 手水の塩はしっかりと
目安は水200mlに対して塩大さじ1。塩を強めにすることで殺菌効果が期待でき、下味をつけることも。
「あともうひとつ。私はご飯を研ぐとき、右回りにお水を混ぜるんです。右回りというのは気の流れを整える効果があるそうなので、そんな願いも込めて炊くようにしています」(稲垣さん)
食べる相手を想う気持ちが、何よりおむすびをいい味にするんですね。そして稲垣さんが実際に握ってみると、ふんわりとまあるいおむすびがあっという間に完成しました。
「利き手と反対の手にご飯をのせ、手前に転がしていくイメージで握ってみてください。利き手は指を曲げて手のひら全体が半円のかたちになるようにし、ふんわりまとめるように握ってみましょう。ぎゅっぎゅっと力入れてしまうと固くなってしまうので気をつけて」(稲垣さん)
稲垣さんのレクチャーを受け、ここからは実践タイム。各テーブルに用意された炊きたてのあいがも米を使い、中本さんも含めて参加者全員でおむすび作りにチャレンジです。
同じテーブルになったお客さま同士が、「難しいですね」「上手!」などと声を掛け合いながら一生懸命おむすびを握ります。
「人と人の縁を結びたいから、“おにぎり”ではなくあえて“おむすび”と呼ぶ」という稲垣さんの言葉通り、おむすびがもたらした交流でほっこりする雰囲気になったひと手間講座でした。
最後の仕上げにおむすびの上に載せる具も、MOMOEの手作り。稲垣さん自らが漬けたいくらのしょうゆ漬けや、白味噌でのばしたジェノベーゼ、ピンク色が美しいビーツのペーストなど、普段は見かけない具材もあり、その美しい色合いに会場から驚きの声が上がっていました。
そしておむすびと合わせるお弁当の具材は、もちろんMOMOEのケータリング!
木箱に美しく並べられたお惣菜が登場すると、今日一番の歓声が。これらをそれぞれ自由に曲げわっぱ弁当に詰めて今日のランチが完成。そこで稲垣さんが、お弁当をおいしそうにみせる詰め方のコツを伝授してくれました。
「まず、柱となる食材を決めます。そこを基点にして右回りに詰めていくと、バランスよくきれいにお弁当を詰めることができますよ。厚みのあるお惣菜は斜めに重ねて断面を見せるとおいしそうに見えます。また隣り合わせになる具材同士は味が混ざっても邪魔にならないものを選んでみてください」(稲垣さん)
そしてひと手間講座ならではのテクニックが、お花の使い方!
「今日は彩りでだいこんの花なんかを持ってきましたが、食用花やハーブなどを仕上げに飾るとぐっとおしゃれになりますね」(稲垣さん)
稲垣さんは自宅の庭や近くの公園などから、飾りに使えそうなお花や葉っぱを見つけてくることもあるんだとか。
料理をおいしく見せるプロのひと手間に感嘆の声が尽きなかったひと手間講座。そしていよいよ、みんなで握ったおむすびと一生懸命詰めたお弁当でランチタイムのスタートです!